「あの日あの時あのダルマ」2009年01月23日 23:59

 のび太はおばあちゃん子です。この子は、数を数えるときに、「ひい、ふう、みい…」って数えますよね(「変身ビスケット」とか。お菓子屋さんの場面は猫の鳴き声”ミィ”とかけてあるのだと思いますが、人間に戻ってお客さんがいくつ食べたか数えてるのもそう言ってます。)。今時の小学生はそんな数え方をしないので、きっと、おばあちゃんの膝の上で覚えたんでしょうね。あやとりも、最初はおばあちゃんに教えてもらったんじゃないでしょうか。
 おばあちゃんの話と言えば、必ず名作として挙げられる「おばあちゃんのおもいで」が有名ですが、この「あの日あの時あのダルマ」は、個人的に大好きなお話だったりします。
 1月11日のバトンで、ドラえもんの力を借りてのび太が成長していくお話3話を紹介しました。この「あの日あの時あのダルマ」は、のび太が自分自身で振り返って反省するところに見どころがあります。ママの大事な指輪をなくして絶望的なのび太、どうせ自分なんてと現実逃避するのび太、そして、昔はよかったと退行するのび太…こんな鬱鬱状態、誰もが経験したことがありますよね。彼の心の動きが手に取るようにわかります。でも、自分の弱さ、ダメさを知ってる人間の方が、本当に強くなれるんですよ。それについては、また別に論じるとして、おばあちゃんのくれたダルマで、見事に立ち直るのび太です。原作の最後のコマがいいですね。たとえ幽明境を異にしても、おばあちゃんはいつものびちゃんを護ってくれているんだと思いました。大山ドラ最終話になった「45年後…」で、45年後ののび太が言っているとおり、この子は人一倍何度も躓くんだろうけど(道を歩いててもドブに落ちる人…って、それはちがいますね^^;。)、ちゃんと起き上がる強さも併せ持ってるんです。ただ前向きになれと言うのは簡単だけど、読者はついて行けないですよね。自分と同じように悩み苦しんでくれるのび太と一緒に成長していける漫画。F先生の温かい眼差しを感じる名作だと思います。
 …以上は、原作についてのお話です。今回のアニメのアレンジについて、やはり賛否両論があると思います。原作至上主義者の私としては、やはりそのままやってほしかったと思います。ママの愛情は、別の作品(たとえば同じおばあちゃんのお話として、「パパもあまえんぼ」など。)でたっぷり語ってほしかったです。まあ、これは好みの問題だから、これはこれでいいのかなとも思います。雪をからめた演出はきれいでしたね。ストーブが消えるのは、原作を知っているだけにかえってリアルで、それならば原作通り今ののび太に語らせた方がいいのかなと思います。
 よかったのは、幼い頃ののび太のおねしょですね(笑)。「おばあちゃんのおもいで」では定番な場面ですが、こちらで見れるとは思いませんでした。こんな大きな世界地図が描けるなんて、大きくなったね…って、おばあちゃんなら言いそうですね。おもらししなくなるおまじないをおなかにしてもらうのも見てみたかったです(^^;。そのおまじないが効いて、のび太くんはおねしょが治りました…ってわけにはいかなかったのは、みんなよく知っているところです(笑)。あのあと何回漏らしたんでしょうね、この子は。今(小学4~5年生)は忘れた頃におねしょしてしまうのび太くんですが、その頃ならたぶん数日したら、またやっちゃったんでしょうね(^ー^)。まだおねしょが当たり前だった頃のチビのび太の、カワイイ姿でした。

 再来週は「緑の巨人伝」ですか。映画見に行って???だったので、少しは理解できるでしょうか。

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